2014年2月24日月曜日

夜の避難訓練が開催されました!


■事業主一人一人が防災を考える


 2月24日の夜、石巻市中央地区の一角で「夜の避難訓練」が行われました。実施したのは石巻の若手料理人がつくる石巻芽生会さん。

地震の規模は先の大震災と同じ震度6強を想定し、小さい子供や腰の悪いおじいさんのいる家族や、石巻に土地勘のない旅行者のグループ、大きな揺れのなか足を怪我してしまい一人で歩けない男性など、参加者を様々なお客さんに見立てて行いました。

 石巻の街なかはこれから、新たに住まわれる方と同時に、観光や食事などで市内外から多くの方に来て頂くまちづくりを進めています。

地震は日中に起きるとは限りません。もし夜、宴会中に地震が発生し津波警報が出されたらどうするか?土地勘のない人たちはどう避難したらいいか?お酒に酔った人や、けがをした人がいたらお店はどのように対応すればよいのか?

多くの方々を迎え入れるまちだからこそ、そんな問題意識から夜の避難訓練を実施しました。

■どこまでお店がまもる?

 訓練当日。街なかのとある飲食店には40名近くの方が集まり、それぞれ役割を与えられお客さんを演じました。予め用意していた地震音、サイレンを鳴らして訓練がスタート。

店内にいたお客さんをテーブルごとにお店の外へ誘導し、土地勘のない観光客が安全に避難できるよう高台まで従業員が誘導。けがをしたお客さんは店の車に乗せて避難所へ。

 

 地震発生から店外までお客さんが出るまで要した時間は10分弱。第一陣が避難所まで到着するのに約15分。スムーズに避難できたと感じた一方で、これよりも早く津波が到達する場合もあると考えると、本当に安全に避難するにはどうすればよいか…。逆にお客さんに助けてもらう必要がある場面もあるのでは?といった声も訓練後聞かれました。お店側はどこまでお客さんの避難を誘導するのか。いくつもの課題が見えてきました。

 今回の訓練は、地震・津波から「お客様の命をまもる」という店主としてあるべき“心得”を考える、大きな意味をもった取り組みとなりました。


 災害はいつ起こるか分かりません。こういった「備え」をお店側、ひょっとしたらお客さん側もが、ひとつひとつ積み重ねていくことで、誰もが安心して訪れることのできるまちが、徐々につくられていくでしょう。



2014年2月21日金曜日

第12回市役所大通り街並み委員会が開催されました


220日(木)に、第12回市役所大通り街並み委員会が開催されました。

まちづくり手帖を他商店街・他団体の方々と共有

 20135月から検討を重ねてきた市役所大通りのまちづくりのビジョンが「市役所大通りまちづくり手帖」としてまとめられました。まちづくり手帖は街なか創生協議会のホームページからダウンロードできますので、是非ご覧下さい。
 今回は、このまちづくり手帖を行政関係者、石巻の街なかで活動される各団体や他の商店街の店主の方々へ紹介、共有しました。
 
 

中央1丁目2番地区の復興公営住宅について

 続いて、市役所大通りの南側に計画中の復興公営住宅に付設される広場について、これまで出された意見をもとに計画案が示され、これについて意見交換を行いました。出された意見は以下の通りです。
<南側>集会所・広場

・公営住宅に住まわれる方々が利用する花壇
・集会所に広場への開口部を設ける
・駅へのサイン(市役所大通りへ誘い込むような)
・農園、田んぼ、畑を設け地域(小学校など)で育てる
・水場を設ける ・物入れ、倉庫
・自転車置き場を設けて学校が管理
・子どもが遊べる、高校生が立ち寄れるような空間
・名物になる様な樹を植える(現在在る古木を移植する)

・クリスマスの飾りつけなど学生と一緒になって出来るような工夫
・映画を上映できる空間 ・集会所から広場が見えるようガラス張りにする


<北側>広場・通りに面する住宅の壁面

・デザインに配慮した自販機の設置
・住宅一階の壁面に展示、広告スペース(お店の紹介や小学生の作品)
・壁際に屋台、BBQのためのスペース
・参道の両側に旗や幟(賑やかさの演出)
・石畳に有料で彫刻(名前など)
・萬画神社+防災の説明パネルの設置
・歩道との境に物を置かず、道と一体的な利用
・建物の表に誰でも利用できるトイレを付ける
・田植えが体験できるような小さな田んぼ
・壁を隠すように植樹 ・種類の違う樹や花
・高齢者のためのウッドチップ舗装
・街路灯の他に灯り ・車が停まれるような場

その他>

・通り、まちの名称変更(案:日和門前町)
・復興公営住宅にも、皆に喜ばれるような名称(愛称)をつけてはどうか

 手帖にうたわれている通り、新たに住まわれる方々を受け入れていくまちづくりが、早速、公営住宅広場を切り口に進められています。今後はこのように、この手帖に則りながら、道路の設計、各個店の設計、防災に向けた取組み等を行っていく予定です。描いた将来像にいかに近づけられるか。これからがまさに正念場です。

次回は、街並みの要素となる色彩について、専門家の方を交えながら検討を行う予定です。